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ヘッドフォン型補聴器「np606」試聴報告書
【比較対象機種】
アドフォクス 「np606」:ヘッドフォン型補聴器(新製品)
「NP−1200」、「NP−2000」:「補聴器試聴・評価」にて報告済み
(文中「NPシリーズ」製品と表記)
シマダ製作所 「みみ太郎SX−007」、「みみ太郎SX−008W」
ベルトーン 「インビザKプロ」:アナログ補聴器

アドフォクス社「np606」
アドフォクス社製ヘッドフォン型補聴器、「np606」は集音マイクの工夫とニートプロセッサ
のイコライザ機能がヘッドフォンという形状を生かし、回路の出力や性能に余裕があるゆとりの音に
なっていると言え、従来の「NPシリーズ」製品とは比べ物にならない軽快感のある完成度の高い
音質で、非常にバランスのとれた音に仕上っています。
アドフォクス社の補聴器の特徴はニートプロセッサですが、このイコライザ機能は例えれば100本
束ねた鉛筆を30から40本抜いて空間が出来、質量的な密度が薄くはなっているものの音の質と
響きを損なわない状態に音圧と音の密度の間引きしているようなものです。
これに加えて両耳から音が入る為に方向感覚が通常の補聴器を両耳装用したのと同じく聴覚の死角が
なくなるという利点の他に、バイノーラル・ビート効果(人間の左右の耳に異なった周波数の音が
入ると、脳が周波数の相変異を察知し、その違いを「調和」させる)があります。
ただ、人の脳の中で音が再構築される現象はバイノーラル・ビートだけではなく、無意識の記憶も
関わっており、これも聴く力の個人差が生まれる要因となっています。
「みみ太郎SX−007」は現在存在する補聴器の中で非常に濃厚な音を完全に聴かせるという性能に
於いてはパーフェクトですが、疲労しやすいという欠点があります。以前の製品を含め「NPシリーズ
」製品の場合は利得をあげても音が崩れずに明瞭性を維持できている上に軽く、疲れにくいと言う
優れた長所がありました。しかし、ボリュームによってやや音質がぶれる特性がありましたが、
「np606」の場合はこの欠点が克服されており、伝音性難聴と感音性難聴にとっては安定した
明瞭感で聴けるという安心感があります。
最新のシーメンスデジタル補聴器の音を聴く機会がありましたが、この音と比較しても比べ物に
ならない自然な音質です。「np606」は静かな部屋や空間では時計の音や空気が暖められて
膨張する音、水の流れる音などをはっきり聴き分けるのが可能なほどに一つ一つの音を判別する
性能は強化されており、これはアナログ補聴器と言えども簡単に出来る芸当ではありません。
アナログ、デジタル補聴器共に音の再生性能としては6000Hzまでの処理能力しかありませんが、
「np606」はそれを優に超える10000Hz以上の周波数帯域迄をカバーしており、その音質は
アナログ補聴器(インビザKプロ)の音質に非常に近いもので、脳を充分満足させ、疲労させない
軽い音の仕上がりになっています。広範囲の音を拾い、脳に伝えるのは大切なことですが余り音情報が
多いと脳が疲労します。この課題を解決しているのがニートプロセッサで、音のバランスと明瞭感を
損ねないで粋に、コンパクトにまとめています。
例えて言うなれば、従来のNPシリーズ製品が弦楽四重奏や室内楽の10人程の少人数オーケストラ
で数種類程度の楽器が、「np606」はフルオーケストラで全楽器が揃っていて、楽器ごとに3台
以上であるところを各楽器1〜2台位で演奏しているという感じで軽くなっているが、総合的な
バランスは取れている音質というような音の聴こえです。
【屋外での試聴】
実環境における試聴チェックは、駅の雑踏(札幌駅)、及びバス、地下鉄、JR車内、札幌市電、
地下鉄内における試験としました。
JRの車内は個室タイプの4人向かい合わせタイプの電車と、横長座席タイプの電車では乗客の会話は
半径1m範囲内では充分盗み聞きもできます。多少のモーター等の走行音があっても半径2〜3mの
範囲内であれば聴力や聴く力のトレーニング状況にもよりますが、盗み聞きも可能な性能で、かなり
聞きやすい音質とも言えます。
札幌の市電は空間的には狭いので多少の騒音があっても会話には不自由はなく、市電のクラクションが
うるさくキツイ音にもかかわらず、滑らかというかキツイ棘棘しさがなくなっていました。札幌市営
地下鉄の車両はゴムタイヤ方式で騒音はとりたててうるさくない為に、乗車率が50%を越えて若干
立ち客がいる状態でも半径1m範囲内の会話は充分に聞き取れ、半径3m程度の会話も盗み聞きする
ことが比較的容易でした。
以上をまとめると、騒音環境としての駅の雑踏(札幌駅)や車内に於ける集音は半径3m範囲内で
あればトレーニングは必要ですが、聞き分け可能です。また半径1m以内であれば音声の識別は
360度死角がほぼない状態で聞き取れるので一般的な使用状況においては問題なく充分、且つ満足
出来る性能であると考えます。
吹きさらしで、屋根が申し訳程度に設置されている開放空間タイプの駅としてJR白石駅、それに
ホームの外側に防音壁があり、屋根が線路近くまで設置されて乗客が雨に濡れないような比較的空間に
閉鎖性があるタイプの駅としてJR森林公園駅の2駅を利用して雑踏と音響効果、風切り音の影響を
調べました。
JR白石駅のホームの場合は吹きさらしの空間が広く、風自体の吹き込みが乱気流になるので音と
しては拡散しやすい環境であるが、集音は非常に聴き取りやすく風切り音も緩和されていた。半径
2m内の会話の聴き取りが可能。但し、人が話し合っている場合は半径1mの範囲内が最適です。
JR森林公園駅の場合は壁に囲まれている分、音が拡散せず反射もあるので聴き取りは比較的楽
ですが、電車の起こす風切り音は空間を遮蔽している分強いものがある。これは地下鉄の駅よりは
良好であるが状況としては結構厳しいものがある。「np606」の場合は風切り音に対する工夫と
配慮のお陰で地下鉄の駅やこのタイプのJRの駅でも気にならないレベルの静けさであると言えます。
開放空間と雑音の多い駅構内などの空間ではどうであれやかましい環境には変わりがないので、半径
2m程度までが会話の聴き取りの有効範囲で、半径1m以内の範囲が最適と思われます。風切り音
対策では全ての補聴器や「みみ太郎」シリーズ以上の性能と工夫がなされていると評価できます。
バス車内に於いては後部のエンジン部に近い所でも半径2mの範囲内の会話は良く聴き取れます。
運転手のガイドの生の声は聴きやすいが、録音テープの音声は車内がざわいていると聴き取りづらい
傾向が認められる。バスの車内空間程度の広さであれば生のアナウンスの声は男女ともに充分聴き
取り可能である。バスの前後、或いは中心にドアが2ヶ所あるタイプの路線バス車内はやや騒音が
こもるので聴き取り辛い場合も生じたが、観光バスタイプのバスでは高速道路を走行するような場合
でも車内の会話は無理なく出来ます。推奨出来る会話の半径としては1m、或いは2m以内が最適で
座席の前後との会話も支障ない性能と認められる。俗にダンボ耳という盗み聴きについては半径3m
程度が有効範囲と考えられます。
時計台の鐘の連打(六点鐘)による音響確認では伸びやかな響きと連打によるハーモニーが的確に
捉えられ、自然にまろやかな澄んだ音色となっていました。「NP−1200」の場合は妙に寸詰った
ような「ぼすん」という鈍いような音であり、「NP−1500」の場合はきちんと澄んだ音で、
100年前の鋳物の不純物まじりの重厚な鐘の音が単音化されてはいるが響きがきちんとある、
といった従来のNPシリーズ製品以上の聴こえに「np606」はなっています。
「みみ太郎」ではフルサウンドで、「ガンっ、があぁぁ〜ん〜っ」という響きで「NP−1500」
だと「カンっ、カあァーン〜」という単音化して4分の1から半音程高くなって澄んだ響きとなって
いました。アナログ補聴器(インビザKプロ)の場合は丸みと連続性があり抑制が効いた感じで、
「ガンッ、かあ〜ん」という感じです。デジタル補聴器については綺麗と言えば聞こえは良いが、
完全な合成音で感情も情緒も全くなく、機種によっては雑音扱いでカットする為、表現のしようも
ない変な音になります。「np606」は「みみ太郎」の重厚な音が間引きされながらもバランスが
とれた滑らかな音であるのと、更にかなり感情が入り込んだ音であると感じました。
屋外空間の場合は音の拡散が立体的にある為に、遠距離からの音を引っ張る能力は落ちますが、
1000と8000Hz台の特徴的な音源の音は半径100mほど離れた場所からの音も引っ張る
ようです。よほど注意しないと分かりませんが不快系ではなくリラクゼイション系のf分の揺らぎ
系統の音を引っ張ってきている感じです。特筆すべきはヘッドフォンのスピーカーの性能が良い
ことがニートプロセッサの性能を向上させる効果を出しています。音が非常にやわらかく滑らかで
アナログの連続性のある音になっています。
【室内での試聴】
室内環境:部屋は6畳のカーペット敷きの洋間と同じく6畳の和室と10畳の板張りのリビング
ルームの三ケ所。
音 源:テレビと鉄道の振動、CASIOのCDプレイヤー(CD-33)によるラヴェルの「ボレロ」と
ジリオラ・チンクェッティの「雨」
先に総合的なコメントをすると室内空間については6畳から8畳の広さであれば、多少の生活音が
あっても充分な会話の聴き取り性能があります。対面しての会話は滑らかな音質であり、「みみ太郎」
のように重過ぎず、デジタル補聴器の変に歪んだ甲高い音でもなく、アナログ補聴器の6000Hz
の限界を補う、軽快なメリハリと心をリラックスさせる音質で脳に音を伝える性能が保証できます。
聴いていて疲労しないのとリラックス感が出ています。
聴くトレーニングの出来ている人は屋内よりも音の種類が多い屋外でも楽々使いこなせるでしょうが、
聴く必要のない音や壊れた音も漂っており、性能上これらの音も拾い、脳に伝わるので多少はうっとう
しいという感じが無くはありません。これに対して室内の場合は生活雑音と音声が中心の場であり、
風切り音なども無く、「np606」の補聴器として充分な性能が保証できます。難聴のレベルと
しては伝音性難聴と感音性難聴の中程度までが適応範囲であると考えられます。
広い室内空間としての映画館(400席)やコンサートホール、標準的な広さの学校教室に於いては、
授業や講義といった聴き取りは充分であり、音源となる教師や講師から3〜5m程度の場所でも
問題はありませんでした。音楽や劇の観賞については、「みみ太郎」だと音の広がりの範囲が広く、
重い感じですが、「np606」は軽快ではあるが音の存在感があって、感情表現が豊かで耳から
脳へ広がりが中心にまとまって聴こえて楽しめます。
「NPシリーズ」製品では音の明瞭性と情感が平板でありながらもデジタル補聴器には真似の出来
ない音の息吹と躍動感のバランスがとれているがまだ何か足りなかったものが「np606」では
自然さと音が脳の中で存在感を感じられるという満足感が得ら、単に聴こえる、又は聴きやすい
というレベルから音を捕捉して自ら楽しめるという域に到達しているということが屋内での様々な
音源による試聴から導き出される結論です。
アナログ補聴器の限界の6000Hz以上の音も自然にコンパクトに滑らかにまとめていることが、
聴き易さを演出していると評価します。何よりも音量の変化による音質の崩れがほとんど無いのが
すばらしい点です。
オーディオ機器に接続した時と補聴器としてマイクを通しての音との比較でも鑑賞に充分堪え得る
音質で、ボレロの段階を踏んで濃くなっていく変調の細部の情感も充分味わえましたが、ヘッド
フォンとしてオーディオ機器と直結した場合の方が格段に音の広がりと深みがあるのは、やはり
音響メーカーの腕のよさなのかと特に感じました。
ヘッドフォンとしての性能の良さを知る為、同一のオーディオ機器やパソコンに「np606」と
他社(ソニー・ビクター)ヘッドフォンを接続し、演奏を聞き比べてみると、「np606」は
情感豊かに脳の中にしみ込む感覚で聴かせ、他社のヘッドフォンは太刀打ちできないと感じました。
性能的に余り良くないオーディオ機器と接続した時も音が非常に良く、伸びやかで細部まで堪能
できて重くないというニートプロセッサの特徴がいかんなく発揮されていました。
この延長線上に、耳穴式の補聴器の上から「np606」を使用して補聴器の性能を補助、強化
するという使用方法も出来ることが様々な試聴からも判明しました。特に不適切に調整された
デジタル補聴器を耳に入れ、「np606」を更にかぶせて使用すると音に広がりが出て相当聴く
能力の向上に寄与し、脳の中心で聴こえるバイノラール効果も期待出来ます。この使用方法では
補聴器の性能と調整の適切さと個人の聴き取り能力の個人差が出ますが、視力を出す為にコンタクト
レンズをした上にメガネを使用するのと同じ効果が出ました。
研究目的の特殊使用方法として「みみ太郎SX−007」のイヤホンがわりに使用(注)したところ
恐るべき性能向上でボリュームの同期同調にやや難があるが、軽快感があり、空間的な集音能力は
無限大ではないかと思わせる状態になります。半径3km程度先の特定の周波数をも拾う盗聴器と
いうよりは潜水艦のソナー的な性能になります。調整や音を人間の脳の側で取捨選択することが
かなり難しいですが、特定の音源を狙った製品を作ることも可能ではないかと思われます。
又、最初多少ボリュームを高めから徐々に下げていくと、脳の聴こえが増幅して、使用しない状態で
若干聴力が回復したかのような聴こえに感じる“みみ太郎現象”が起こることも付け加えておきます。
注)「np606」は単体で補聴器として使用し、付属するコードを「みみ太郎」のイヤホン
端子に接続
【モニター被験者のコメント】
協力者38名(健聴者22名、難聴者16名)
・人数が多いのは、通りすがりの若者に外観の評価をしてもらった為と、男に偏ったのはヘッド
フォンをして街を歩いていた若者のほとんどが男性であったことによる。
<健聴者のコメント>
・聞こえよりも音が鮮明になりながらも軽くて聞きやすく、音楽の音の存在感に満足出来る
という評価が従来のNPシリーズ同様あり、音楽用のヘッドフォンとして欲しいという
評価が高い。
・補聴器であるということにもかなり驚き、ポータブルプレイヤーの音が良く聞こえるヘッド
フォンとしての購入希望もあった。
男 20歳 外観はかっこ良い。もう少し小さい方がいい。音がシャープ。
男 22歳 外観はかっこ良い。音質がピュア、本当に補聴器とは思えない。
男 19歳 外観はかっこ良い。音楽が気持ち良く聞こえる シルバーカラーが欲しい。
男 20歳 外観はかっこ良い。音は最高 ヘッドフォンとして欲しい。
男 23歳 外観はかっこ良い。もう少しコンパクトだと良い。
男 19歳 外観はかっこ良い。本当に補聴器とは思えない、音がシャープ。
男 20歳 外観はかっこ良い。音がいいなあ。
男 18歳 外観はかっこ良い。ヘッドフォンとして欲しい。
男 16歳 外観はかっこ良い。もう少し小さい方がいいかな。音がいい。
男 21歳 外観はかっこ良い。音質がピュアかもしれない。
男 20歳 外観はかっこ良い。色がシルバーメタリックがいいかな。
男 22歳 外観はかっこ良い。音楽が気持ち良く聞こえる。
女 18歳 外観はかっこ良い。もう少しコンパクトだと良いのと白かピンクが良い。
男 23歳 外観はかっこ良い。本当に補聴器とは思えない。
男 58歳 オーディオの音がよい。聞いていて自然。補聴器としても恥ずかしくない。
女 76歳 補聴器とは思えないし、若く見えるかもしれない。白が欲しい。
女 24歳 外観はかっこ良い、ちょっと重い、音は最高。
男 43歳 音が軽いのにはっきりしている、補聴器とは思えない。
男 24歳 本当に補聴器とは思えない。音が聴きやすい。
男 51歳 音楽が綺麗でヘッドフォンとして欲しい。
女 35歳 オーディオの音が良い。白かピンクが欲しい。
女 26歳 音質がピュアでライトな気がする。
<難聴者のコメント>
・補聴器の性能としては人の声がまろやかであるという意見がほとんどであった。
ヘッドフォンの性能と外観についてはかなり高い評価があり、これが補聴器なら恥ず
かしくないと言う意見は8割近かった。
伝音性難聴者3名
・使用音量は4程度で充分とのこと。
・会話が楽そうというのと、音楽のヘッドフォンとしての機能にかなり高い興味を示す。
男 45歳 30dBクラス 音の存在感があり、疲れにくい音。外観がかっこ良い。
男 28歳 40dBクラス 聞きやすく軽い音で存在感がある。補聴器としては
恥ずかしくない。
女 19歳 40dBクラス 内耳の手術歴あり 音学が綺麗で聞いていて疲れなく
楽しい。音の響きが自然で外観がかっこ良い。オフホワイトの色がいいかも。
混合性難聴者2名
・使用音量は6〜8で音楽に対応が可能で、会話については8以上が必要。
・騒音環境での音楽鑑賞は無理であり、器械の性能ではなく耳の機能の障害で使用が難しい。
・2名は会話の聞き取りが全く不可能ではないものの聞き取りには難があり、音量を必要とする
評価をしているが、音楽の音質は自然で楽だと感じるとのこと。
男 55歳 80dBクラス 会話の聞き取りは厳しくわからないが、テレビと音楽はコード
を通して聴き取れる。長時間の使用が楽であり音楽が良く聞こえて楽しい。
男 48歳 70dBクラス 会話の聞き取りはわからないが、テレビと音楽はコードを
通して聴き取れる。耳穴補聴器の上から使用したところ性能がアップしたのと
聴こえがまろやかにキンキンしない聴こえが少しできた。この状態で一対一で
静かな空間であれば会話は聴き取れる。長時間使用しても疲れないのではないか。
感音性難聴者5名
・ボリュームによる明瞭感の差が大きいタイプの難聴であり、騒音環境下、或いは複合した音が
交差する環境(テレビを視聴しながらの団欒)に於ける聞き分けについてはトレーニングの
できていない方は聞き取りに難があり、静かな家庭環境や会議程度であれば充分であるという
感想であった。
・全員がテレビやオーディオ機器につないだ時の音楽が綺麗であるという感想を述べた。
・外観については室内専用で外出にはためらいがあった。
男 37歳 高音損失 60dBクラス 会話の聞き取りが楽で疲れない、音楽が綺麗。
男 46歳 高音漸傾 50dBクラス 騒音の中でも会話が楽に聴こえる、職場のデスク
ワーク程度の空間での聞き取りであれば不自由しない。音楽が非常に良い音。
男 30歳 高音漸傾 70dBクラス 操作が簡単で音量に力があるのに音が軽くて楽。
女 48歳 中域損失 50dBクラス 平均してまろやかな音質、テレビなどは聞きやすい。
音楽が普通の補聴器(デジタル使用)よりも自然で美しい。
女 32歳 高音急墜 70dBクラス 雑音がなければ家族との会話には不自由が無い、
使っていて疲れない。オーディオにつないだときの音楽が綺麗。
老人性難聴者 5名
・音量としては6〜8でも弱く感じる方が多いが音の明瞭性はあるという感想で聞き取りの良く
なる音量としては8まで必要な方が多い。
・脳の機能の衰えがある為に、脳機能のリハビリに対して音量が必要であってトレーニングと
慣れによれば4〜6程度でも効果があるのではないかと推測される。
・具体的な音の比較をしての感想を言える方が少ないので、聞き取れるか聞き取れないかという
判定的な感想になっている。
・ボリュームを最大で聴こえるというがはっきりしてはいないようである。但し、音楽は綺麗に
聞こえるという感想である。
男 82歳 伝音性難聴タイプ 60dBクラス 良く聞こえて音もはっきりする、ただし
騒音環境での聞き分けはできない。
男 77歳 感音性難聴タイプ 60dBクラス 音が綺麗である長時間聞いていても疲れ
にくく、音楽を聴いたときの物足りなさがない。
女 79歳 感音性難聴タイプ 70dBクラス 一家団欒とテレビがものすごく良く
聞こえるが屋外の音の聞き分けができない。家族の会話の反応はすごく良くなる。
女 70歳 伝音性難聴タイプ 50dBクラス 要介護1寝たきり 良く聞こえるとの感想
「音楽が綺麗ね」との感想と家族との会話にメリハリが効いている。
女 75歳 感音性難聴タイプ 80dBクラス
【性能評価】
以上がマンツーマンで感想その他詳しいデータをいただけた方であり、この他にも健聴者を含めて
7名聞くだけという方がいました。やはり70〜90デジベルクラスの方には厳しいと思います。
37名プラスαの方に「NP−606」を試していただいた結果です。
伝音性難聴:充分な性能だと思います。
感音性難聴:高度に近い中度難聴まで対応可能だと思います。オージオグラフの内容によっては
70〜80デジベルクラスの感音性難聴だと効果のある方とそうでない方に二極分化
しました。80デジベル以上だと現在のボリュームだと無理だと考えられます。
感音性難聴も幾つか種類があり、数は少ないですが低音域感音性難聴だと臨床例が
ほとんどないので想定の域をでませんが、使えない可能性があります。
老人性難聴:使える方と使えない方の二極分化の傾向があります。
混合性難聴:本当の高度難聴の為に絶対に聞かなくてはいけない音声は無理だけれども、音楽を
聴くのは苦痛ではないという意見が従来のNPシリーズ同様の感想がありす。
後迷路難聴:「みみ太郎」同様、間違いなく使えません。
総合評価としては音の鮮明さと疲労しないというのと音の存在感が頭の中にあるという感想が圧倒的で
あり、ボリュームは4〜6の使用が多いと思います。オーディオ機器に接続しての音の綺麗さの評価は
相当に高く、外観についてはほとんどの方が「かっこ良い」という意見で、色としては白やシルバーの
希望がありました。若い方ほど屋外使用に抵抗感が無いようです。
付記
【耳の聴こえの季節変動について】
聴こえは耳ではなく脳で聴いているという証明の一つとして季節による耳の聴こえの変動がある。
血管が収縮して脳に循環する血流量が減少する冬季は聴力の低下傾向が起こりうる。これは脳という
器官が非常に贅沢に栄養と酸素を使用する場所であり、栄養と酸素不足が脳機能の低下につながる為に、
当然に脳の血流量によって聴力と視力も左右される、脳を活性化する酸素の濃度と関連することは
身近な実験でも確かめられる。市販されている酸素缶の酸素をしばらく吸うと目もさえてくるし
聴こえもはっきりします。
以上のことから血管が収縮する冬季は耳の聴こえも、推定で3〜4dB程変化すると考えられる。
3〜4dB程度であるが周波数帯域によっては聴こえにかなりの影響があると考えられるものである。
自身の例ではアルコールを摂取した後では血流が良くなる為に聴力が推定ではあるが4〜6dB程度
向上して音が良く聴こえる現象があります。参考資料として付記します。
『補聴器愛用会』副会長
奥平知明
2007,4,20
〜 〜 〜 〜 〜 〜
アドフォクス社ホームページより
■ 仕様
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np606 |
| 形式 |
ヘッドホン型 |
| 適応 |
軽度〜中度 |
| 使用電池 |
単4型アルカリ乾電池(LR03)1.5V×2本 |
| 電池寿命 |
約70時間(連続使用) |
ニートプロセッサ効果 (音に対して可変) |
最大10dB |
| 全高調波歪 |
0.5%以下 |
| イヤホン |
ダイナミック型 |
| マイクロホン |
エレクトレット・コンデンサ型 (風防付き) |
| 外部入力 |
ステレオミニプラグ(3.5mm) |
| 質量(電池含む) |
約220g |
| 付属品 |
外部入力ケーブル(ボリューム付き)×1本、機内用プラグアダプター×1本、変換ケーブル(RCAステレオ⇔ステレオミニジャック
5m)×1本、ケース×1個、単4アルカリ乾電池×2本 |
| 標準小売価格 |
78,750円(税込)
※
当製品は医療機器ではありません。 |
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本製品開発に関わったアドフォクス社の方にお伺いしました。
■どんな切っ掛けでこの製品を開発されたのですか?
np606開発のきっかけは当社補聴器の音を聞いたお医者様と、当社補聴器ユーザーの方からの
要望が切っ掛けです。
当社でNP−1500というポケット型補聴器を開発した後の事、診療所の先生にNP−1500を聞いて
もらった時に「これをヘッドホンに入れて欲しい」と言われました。話を聞くと、診療所に来る患者さんの
高齢化が進み、耳が遠く問診に苦労する事が多くなってきたとの事です。耳穴に差し込む補聴器だと
耳穴の汚れがついてしまい、次の人に使う時に掃除に手間がかかる。しかし、ヘッドホン型であれば
汚れ難く、汚れても手拭いでサッと拭くだけで済むとのお話しでした。
また、当社補聴器ユーザーの方からは「ヘッドホン型なら手軽に使え、ちゃぶ台の上に置いておいて
必要な時にパッと手に取って使えて便利です」と言われました。その方からは「私ならむしろ外出時の
時にもそれを使いますが」とも言われました。
新製品企画の際にこれらの要望が上がり、手に取って直ぐに使えるヘッドホン型補聴器というコンセプト
は当社のニートプロセッサ技術の特徴を生かした製品になると考え、開発に着手しました。
■開発の苦労話やこぼれ話があればご披露下さい。
平成17年の年末頃に最初の試作機が出来ました。ところが、テストを開始したところ「ハウリングが気に
なる」との意見が多く寄せられました。
1号機ではマイクがイヤーカップの前面に位置していたのですが、np606を使うときに大抵の人がマイクに
手がかかるようにイヤーカップを鷲掴みにして電源スイッチを入れるので、ハウリングが起きるのでした。

ハウリングを抑える手段は電気的な方法や信号処理、物理的な方法と何通りかが提案され、検討して
実験した結果、現在のようにマイク位置をイヤーカップの上部にして、なおかつ飛び出させる事でマイクの
部分を掴み難いようにする方法となりました。
あとは実際に自分達でも様々な場面で使用し、音質をチェックしました。基本的には健聴者には補聴器の
性能を評価する事は出来ません。しかし、音質が悪いのは健聴者も難聴者も共通に悪く聞こえるので、音と
音が分かれて聞こえる性能や、嫌な音になる音が無いか等を家の中から街中、車の中、音が多い会場など、
あらゆる場所で使用して確認し、改良を積み重ねました。
実際、屋外でテストしてみると風切り音が無視できない問題となりました。これは音楽を楽しめるようにと
帯域を広くしたので余計に問題となったのですが、風防を装着することで、帯域の広さと風切り音対策を
両立させることが出来ました。
■この製品に期待するものは何ですか?
病院や診療所などで使って貰い、まずは困っている場面が解決される手助けになればと思っています。
そしてそのような場面から、補聴器にマイナスイメージを持つ人達の印象を変えて行くことが出来れば
というのがnp606に託している思いです。
また実際に奥平様を始め多くの方に試して頂くと、更に色々な使い方が発見されます。使い方は自由なので、
音を楽しみ、生活を楽しんで頂ければと思います。
最後になりますが、今回のnp606は必要最低限の機能で用意しました。当社ではnp606への機能追加や、
またこの機種に限らずご意見・ご提案を広く募集しておりますので、何かありましたら気軽にご連絡ください。
東京都青梅市河辺町10-6-1 トミタワー7F
アドフォクス株式会社
技術部
成沢
崇志
TEL
: 0428-24-6042 / FAX : 0428-24-6069
e-mail
: adphox@aaa.email.ne.jp
URL
: http://www.adphox.co.jp/
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<2007年5月 3日>
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