第  4  戦

開催地:MINEサーキット


7月10日 予選順位: 1位  初のポールポジション獲得  天候:晴れ 観客数:14800名    

予選概要:

今回は、各スポンサーの皆様のおかげで、エンジンも新品になり、また第1戦めにぶつけられ壊れたホイルも新品に交換し、エンジンの調子も良く、気分良く予選に臨む事になった。
週末は雨という予報がはずれちょっと蒸し暑い天候となった。フォーミュラトヨタ・ウエスト第3戦の公式予選は午後1時30分からの15分間でスタート。
コース上はメインレースのGTカーが走行した直後で、タイヤのグリップ感が悪くコースコンディションはあまり良い状態ではなかった。
それでもタイヤのグリップが良いうちにと計測開始の1周目、コースコンディションを探りながらタイムアタックへと向かう。マシンの動きは思っていた以上にロールが大きく、各コーナーでアクセルオンのタイミングが遅れ1分31秒0。
マシンやコースの状態をつかみ、集中力と気合を入れなおしての2周目。決して満足のいく走りではなかったものの、29秒6と一気にポールタイムをマーク。勝負の3周目は、やはりマシンの挙動が悪く僅かにタイムアップならず。
これ以上は無理と判断して、ピットイン。この時点で29秒台は3人。マシンセットを変更し残り時間5分。再びコースへと戻るが、マシンの挙動は良くなるものの、タイヤのグリップはすでに落ち、タイムアップは出来ず残念。
他のマシンも、続々とピットインし、セッティングやタイヤを換えて再度アタックを試みるが、予選後半は各選手ともにタイム更新が出来ず計測終了。
ヤッタ!チェッカーが振られ、電光掲示板の一番高い位置に、燦然と輝く自分のゼッケンを確認しながら、ゆっくりとピットへ帰る。
まさに私にとって本当にうれしい初のポールポジション獲得の瞬間であり、今日まで私を支えてくださったスポンサーの皆様やファンの皆様方。チームスタッフ、エンジニアの桜井さんなど多くの方々の努力が報われると同時に、日本のモータースポーツ始まって以来の快挙、ミドルフォーミュラ・レース史上初の女性ポールシッター誕生の瞬間でもあった。


7月11日 決勝順位: 5位入賞  天候:曇り   観客数:42200名     

決勝レース概要:

予選終了後かのパドックでは多くの関係者やファンから激励の言葉を頂き、改めてP.P獲得の喜びを感じる事が出来た。自分としては比較的プレッシャーのようなものは感じてはいなかった。ひょっとしたらプレッシャーより初めての快挙の喜びのほうが大きかったのかも・・・
ただマシンのセッティングがベストな状態ではないだけにその不安がよぎっていた。
決勝は午前11時30分スタート。朝から曇り空で天気が若干気になる。スタート1時間前よりポツリポツリと雨が・・・
降ったり止んだりと、どのチームもドライなのかウェットなのか、スタート直前まで判断がつかずレインタイヤを皆準備しギリギリまで待つ羽目になってしまった。
グリット整列10分前に、大粒の雨がまたポツポツと降り始める。結局各チーム時間がなくドライセットのままマシンをグリットへ。
それを確認していた私のチーム監督の最終決断で、予選2番手の中村選手のマシンは、練習中からストレートでトップスピードをマークしているので、逃げられないし、また15周抑えこむ事も難しいだろう。
このまま走ってもどうせ抜かれるし、何とか2位、3位の表彰台で納得するよりは・・・。雨に賭けてもしも途中から雨が強くなれば、全車ドライセットなのでマシンをレインセット変更し、ポール・トゥ・ウィンの可能性に賭けよう。どうせだったら優勝かビリになるか勝負。
この一言で、急遽レインセットに変更しマシンをグリットへ並べる。スタートには自信を持っていたし、ほぼ完璧なスタートを決め余裕で1コーナーへ飛び込む。
続く2コーナー、3コーナーとキッチリ走らせ、全車を引き連れオープニングはトップで戻る。雨よ降れ・・・との願いもむなしく・・・スタート直後には完璧なドライコンディションとなってしまった。
2周、3周、4周とキッチリ抑えこみトップを走るものの、タイヤが温まるにつれ、マシンはグニャグャの状態。マシンの動きが鈍くなり、差を詰められる状態が続く。それでも各コーナー必死でガンバリ5周目もトップをキープするが、ついに捕まり1コーナーで差されてしまう。
でもこれは、スタート前から判っていた事。セットもはずしてしまっているのだからしょうがない。気を取りなおし2番手を懸命に力走する。
次ぎの6周目。4速ギヤが抜け失速。あっと思ったときにはダンゴ状態の中、一気に後続車に抜かれ、ポジションを8位まで落とす。
その後は、何とか気を入れなおし5位まで挽回するもラストラップ。えっ、もうラストラップなの!必死でガンバルも4位のマシンに僅かコンマ1秒届かずチェッカー。夢破れたり・・・結局5位入賞ということで惜しいチャンスを逃してしまった・・・


コメント:

今回は初のポールポジション獲得。ミドルフォーミュラレース初の女性ポール獲得ドライバーという快挙を成し遂げ、皆さんの期待や声援が本当にうれしく感じました。
また、多くのファンやレース仲間からも、先日のテレビ見たよとか声を掛けて頂いたり、本当にうれしいレースで出来すぎと言った所です。
決勝レースでは、周りの諸先輩方から良きアドバイスを頂き、さほど緊張もせず平常心でスタートに臨む事が出来、周りの皆さんの期待(緊張のあまりスタートをしくじり、1コーナーでスピンして飛んでいくという大方の予想。)を裏切り?スタートは決めるは、堂々とトップをキッチリ5周も走るはで、少しは評価して頂けたかなと思います。
結果的には、欲を出し過ぎて、勝負を賭け優勝を狙ったのが運の尽き。と言った所でした。そんなに世の中、甘くないと言う事を痛感しちゃいました。
でも監督いわく、ポール・トゥ・ウィンなんてゴルフのホールイン・ワンみたいなもので、やろうと思っても出来るものじゃないし、もしも雨が止んでもスピード差で抜かれてしまう。中途半端な表彰台狙ってもポールから行っているのだから当たり前と言われぞ。優勝は別に予選2番手、3番手でも何時でも取れるだろう。 こんになチャンスはめったにないぞ。これで行け!
確かにそうですけど・・・終わってみれば、うちのチームらしくて良かった。見てて面白かったよ。だって・・・
ガーン!ショック。私は表彰台は逃すは、抜かれて悔しい思いばかりで・・・ひとの気持ちも知らないで。でも本当に良い勉強になりましたし、貴重な経験が出来ました。
今回の教訓。やはりギャンブルはモーターボートだけにしてくださいね。テレボート24、スキップの元気印、オギワラナオコでした。(などと開き直って自分の持ち番組の宣伝しちゃお)
冗談はさておき、今回は良い感触や手応えも有りました。また私自身ややマシンの調子も良くなってきていますので、次ぎチャンスがあれば絶対にやるぞーっという意気込みで次回のレースに行ってきまーす。