エッソ・フォーミュラトヨタ 第3戦 結果報告


■大会開催日 5月 3・4日

■大会名称  全日本 GT選手権

■開催地   富士スピードウェイ(4.4km)

■観客数   予選日   21500人         決勝日 51000人



●2001年度 お初のクラッシュ!・・・・

●決勝16位からのスタート。なんだかんだの11位フィニッシュ。

(最悪の予選・決勝。しかもフロントウイング グッシャリ。あいたたたの巻きでした。)


■予 選(16位 /31台)天候 雨 

5月3日、予選は最悪のコンディションの土砂降りの雨・・・いつものように20分間のタイムアタック。 フルに走れても雨の中では9〜10LAPが精一杯。ましてや富士の雨ではウォータースクリーンも激しく前がまったく見えない。そんな状況でのタイムアタック開始となる。 なんとか少しでも良い状況で走れれば・・・少しでも視界の良いポジションを選ぶため私は各車一斉にコースインするのを横目に自分のピットでしばらく待つことにした。

雨の富士ではタイムの目安は1周2分前後だ。ピットでじっとはやる気持ちを冷静に押さえ、時計を見ながら1分30秒後にコースイン開始。たとえ周回数が1周減っても先頭のマシンが戻ってくる前の誰もいない少しでもクリアーなポジションを得る作戦だ。 これが絶妙にもうまく行き、スッゴク視界良好。ウォータースクリーンはほとんどない。当然よね。だって前のマシンは、はるか彼方なんだもん。

シメシメうまくやった・・・・と思ったのもつかの間。 ガッビーン・・・うっそー。もう絶句。なんとコースイン開始早々走り始めたマシンがスピン。コースのど真ん中でストップ。予選赤旗中断。なんでこうなるの。せっかくまんまと作戦が成功したのに・・・ついてない私。
最悪の状況は更に続く。トラブル車両回収のために時間がかかり予選時間短縮のアナウンス。もう最悪。これではうかうかしてられませんよ。雨ではかなりの周回を重ねないとタイヤが十分に発熱せずグリップが悪く思うように走れないからです。 仕方なく私はしぶしぶウォータースクリーンを覚悟でコースインの順番を皆といっしょに待つことに。

数分後、再度予選開始の青ランプ点燈。各車一斉にコースへと流れ込む。案の定、前を走る多くのマシンの水飛沫でまるで霧の中を走行してるかのような最悪の視界。ホントに富士を走った経験のある方ならば解ってもらえますが、マジ直線だってマシンは雨でつるつる滑ってまっすぐ走らなくて怖いんだから。
1周目は1分59秒、2周目58秒と徐々様子を見ながら周回を重ね、少しアクセルを踏もうかなっと思った3周目。ヘアピンでつるっとすべってスピン。(スピンの詳しい様子はこちらで・・・)

ほらね。やだなもう。これだから雨はキライ。 すっかり調子が狂っちゃうじゃない。そうこうする内にあちこちでスピンやコースアウトするマシンが出始めあちこちのポストで黄旗の連続。
思うようにタイムアタックもできず、短縮された予選時間はあっけなく幕切れ。終わってみればなんと軽く流して走った2周目のタイムがベストタイム。

冗談のようなうそのようなベストタイムでポジションは16位。本当に不本意なタイムで信じらんな〜い。 あ〜ぁ、ホンとに中断さえなければと嘆いてみても後の祭り。

(写真撮影:室田善人さん)

■決 勝(11位)天候 曇りのち晴れ 

5月4日 ゴールデンウィークの真っ只中。サーキット周辺は観客の皆さんで大渋滞。5万人以上の大観衆の中、決勝レースの火蓋がきられる。今日は昨日と変わって天気は晴れ。 気分も新たに良し行くぞと気合いを入れ、フォーメーションラップから戻りグリッドにつく。

スタート直前、いつもの監督(の天の声 これがくせもの)から今日は気張っていくからスタート直後の1コーナーは目いっぱいアウトから行ってガッ〜ンと2、3台抜こう!なんて言っておった訳。 まぁそれもイイか、うまく行けば少し抜けるもんね。なんてその言葉通り行く事にしたのが・・・これまた運の尽き。

シグナルが変わってスタート。絶妙とまでは行かなかったけどまずまずの好スタート。 しかし悲劇はこの後に・・・なんとポールポジションのマシンが1コーナーでバランスを崩しハーフスピン。これをよけようと後続のマシン4〜5台が接触。一瞬にして皆パニック状態に・・・うっそー。 予定通りアウト目いっぱいから進入していく私の目の前に接触したマシン2台が吹っ飛んできて、もつれ合ってストップ。最悪事態発生。

だってよけるにもアウト側にはコースはないし・・・当たり前だよね アウト目いっぱいから行ってるんだもん。横にも後ろにもマシンでひしめき合って。 よけようにもハンドルを切れないよこの状況では。
フルブレーキング! しかしボコって言う鈍い音とハンドルにかなりきつい衝撃が・・・追突しましたよ。 ・・・私もストップ。直後に私の後輪に誰かが ボコっとこれまた鈍い衝撃が・・・皆さん、ついてないときってホントにトコトンついてないんですよね。
(後日談・・・実はこの時のクラッシュで、手首と指を打撲・捻挫して全治2週間の怪我をしました。・・・痛いよ〜!)

これもレースですから誰が悪いということではないんです。運が悪かったとしか言いようがありません。運が良ければ目の前をクラッシュする数台のマシンが横切っていき、 ビックリしたなぁ・・・もう。なんて感じですり抜けちゃうんですけどね。 結果的には、フロントウイングがグッシャリ潰れ ひん曲がりマシンはボコボコになっちゃったのねん。
しかもぶつかって止まっちゃったスキにガンガン後続に抜かれ トホホ状態。なんとかエンジンはかかっていたからバックしてレースに復帰したときにはもうビリ同然ですよ。ビリから2番目・・・

そしたら続く通称Aコーナーでもスピン、クラッシュ車両が数台発生!もうレースは1周目から波瀾のスタートとなっていました。 31台でスタートし、あちこちでガチャガチャ。数回のハプニングでオープニングラップはクラッシュ車両が多数発生したので、私は23番手。(ひぇ〜6〜7台帰ってこないんだ。)マイ・マシンはウイングが潰れ、 激しくストレートでもコーナーでも地面にこすれながらの走行を余儀なくされる可愛そうな私の巻き。

心境はもう冗談じゃないわよって感じ。数周はマシンのダメージの程度もわからないので多少セーブしマシンの状態を把握することに。
数周すると案の定、最終コーナーやストレートなどハイスピードの所ではウイングの影響でまっすぐ走らない。しかも低速コーナーでも追突でリヤタイヤのアライメントが狂ったみたいで、これまた最低。 でもなんとかコントロールできる範囲だったので、目を吊り上げながら必死のドライビング。
ホントまじでバランスが乱れたマシンでは、ちょっとでも踏みすぎればすっ飛んじゃうし。それでもジワジワと前のマシンを必死で数台抜いて、また後半でもコースアウトやスピン車両が発生した為、 もはや自分の順位も良くわからない位、アレに荒れたレースになってしまいました。

*今回のレースは(実は11ラップ目位には10番手まで復帰していたそうです。・・・まったく知りませんでした。もうそれどころじゃなかったのね。精一杯走っていたから)

なんとか必死で走ったレースも最終ラップ。 なんか後ろからマシンが接近しつつあるのは前からわかっていましたが、どうせ周回遅れだろうなぁ・・なんて思っていたらコントロールタワー直前のチェッカー前に油断してたらマシン半分くらい抜かれちゃったの。 別に関係ないと思っていたから・・・しかしこれまた情けないことに同一周回のマシンだった訳。
わかっていれば抜かさせなかったのにって言うのも後の祭で、貴重な1ポイントをサービスしちゃいました。



■コメント

今回のフォーミュラ・トヨタレース第3戦は、何とか良い結果を報告できるようにと気合を入れ参戦しました。チームもマシンのセッティングを再度検討。 アライメントやスプリングなどを交換し、入賞を目指して整備にも力が入っていました。
公開練習前日のテストではタイムも1分34秒1と5〜6番手のタイムをマーク。マシンの仕上がりもまあまの出来でした。セッティングもピットで微調整を数回繰り返し、 結果的には各部変更が良い方向を向いたようでした。
この日のトップタイムは33秒8ですから、私は手応え十分のタイムですし、もう少し走りやセットを煮詰めれば表彰台も可能です。

翌2日の公開練習では、周りは新品のタイヤを投入しガンガンタイムアップ。いつものことですが、勿論私は中古タイヤ。
ハンデはあるものの、走りを変えたり気合の走りで何とか33秒366までタイムアップ。公開練習は10番手のリザルト。 しかも9番手は33秒365・・・えっ1000分の1秒の差。 もうホントにビックリ!1000分の1秒の差で順位を左右された事は生まれて初めての経験。こんなF1の世界みたいなことがまさか自分に訪れるなんて夢にも思いませんでした。
もう毎度のことですが、私より上位の選手達は新品タイヤですから、私もこういう肝心な時にバッチリニュータイヤで皆と肩を並べてガツンガツン走りたいのになぁ・・・
そうすれば5〜6番手のタイムはマークできるのに・・・誰か練習用のタイヤスポンサードしてくださいよ!出来たら新型の軽量ホイルもついでにだって・・・
今回のFTレースは調子が良かっただけに残念な結果に終わっちゃいました。すみません。でも少しずつ調子は上向いてますし 気持ちを引き締め再度挑戦いたしますので、皆さんよろしくお願いします。

よし!次はまた筑波だ。頑張るぞっと

PS.
写真を撮ってくれました静岡の室田さん。どうもありがとう。