エッソ・フォーミュラトヨタ 第7戦 結果報告


■大会開催日 9月 16・17日

■大会名称  フォーミュラニッポン 第9戦

■開催地   セントラルパーク美祢サーキット( 3.3km)

■観客数   予選日   12400人         決勝日 31400人



●目標のポイントゲットまであと一息!  

●17位スタートから過激なバトルを繰り広げ11位ゴール!
 


フォーミュラ・トヨタレースシリーズ7・8戦の舞台は山口県美祢サーキット。開催地が遠いことから参加台数が減るのではないかという予想を大きく裏切ってエントリーは29台。
シリーズ争いの過激さをあらわにする大量エントリーとなった。その証拠にレースウィーク月曜日からサーキット入りするというチームも多かった。
私の今回のレースの課題はシリーズ争いではなく、得意コースで強豪相手に自分の力をどこまで発揮できるかであり、自分を力をアピールする大きなチャンスであった。 レースウィーク木曜日にサーキットに着いた時は、さすがに圧倒された。各チームNEWタイヤを何セットも用意してセッティングに余念がなく、あちこちから誰がこのセッショントップだったという声が聞こえてくる。 この2戦に勝負をかけようという選手が多いことを改めて感じた。
私は中古タイヤを使ってのセットだしで、(まぁ、いつものことですけどね・・・)思うようにタイムが上がらずトップタイムが28秒台という中、常に1秒半以上遅い1分30秒がやっと。
それでも何とか気を取りなおして頑張り、少しづづセットが決まり、あとはNEWタイヤで予選一発勝負ということになった。トップから1秒以内、29秒前半、15位以内を目標ということで予選に挑むことにした。



■予 選(17位)天候 曇り/晴れ(風速7m) 

台風の影響で朝からものすごい風が吹き荒れていた。 雨の確率も50パーセントということで天気を気にしながら予選時刻を待った。
予選は11時45分からの15分。計測時間が短いといこともありどのチームも早めにピットロード上に並び出す。コースインの時間が近付いてきて、相変わらず強風が吹いていたが、少し陽差もさしてきた。 私はクリアラップをとるため、前後のマシンとの間隔を開け、少し遅れてコースイン。
路面がスリッピーなのか、思った以上にNEWタイヤのグリップが感じられず、少し慎重になり、1〜2周ペースが上げられない。 既にトップは28秒台にタイムを乗せてきているが、私のサインボードには30秒3。 ちょっと慎重になりすぎていることに反省しつつ、3ラップ目のアタックで29秒5。
さらにアタックするも、コーナーによってアンダーステアとオーバーステアの症状が出始めて、スタビ調整をしようと思った5ラップ目の2コーナーでスピン。何とかコース上でとどまり再スタート。 マシンにはダメージもなく、走りながらブレーキとスタビを調整して再度アタック。残り5分。
8ラップ目に29秒3。まだいける。9周目は28秒9。(良し。ヤッタ〜!28秒台突入!ラスト一周あとコンマ2秒刻んで・・・頑張るぞっと) さらに気合の走りでタイムアップを目指したが、最終コーナーで・・・あれ?
リヤがズルッとすべり、おっとと・・・少しバランスを崩してしまい、 タイムは9周目と100分の1も変わらず28秒94で予選終了チェッカーとなってしまいました。
あ〜やっちゃいました。頑張りすぎましたかね・・・最後の最後でちょっとアクセルを踏みすぎちゃったのかしら・・・・まぁこんなもんでしょ。
という所でちょっと不本意ですが、結局トップから0.7秒差の17位。1秒以内に20台がギッシリとひしめく大激戦の結果となった。



■決 勝(11位)天候 晴れ 

台風一過。青空の下での決勝日。スタートはメインレースの直前、12時45分スタート。 周回数は15周の戦い。コンマ7秒差事態は決して勝負できない差では無いが、17位というポジションは、抜き所の少ない美祢ではポジションアップは厳しい。 美祢でのスタートには自信もあったので、とにかくセオリー通り先ずはスタートで・・・最高でも1列!最低でも1列??・・・(うっ、どっかで聞いたことあるようなフレーズ) 勝負するつもりで、事前にスタート練習を何度も行った。
決勝に向けてのコースインが始まる。緊張はしていなかったが、スタート直後の混乱だけが気に掛かっていた。 グランドスタンドには声援を贈ってくれるファンもいてくれて、(お名前はわかりませんが・・・声援を送ってくださり拍手してくれました皆さん。どうもありがとう。スッゴクスッゴク嬉しかったし、 ヨシやるぞって更に気合が入りました。)励みになりました。
さぁいよいよ決勝スタート。練習の成果もあり、(よし。予定通り決まった!)2〜3台をかわし一気に1コーナーへ。ここで予想通り、数台のマシンの接触があり、土煙が上がる。 瞬間行き場を探し何とか擦り抜け、オープニングは14位で戻る。
1周目の1コーナーでのアクシデントの為、トップ争いの5台が抜け出し先頭集団を形成。少し遅れて6位以降が長い列となる第2集団を形成。
続く2周め2コーナーで前方2台が接触。ポジション12位。3周目に1台かわし11位。 5周目には前のマシンがバランスを崩し直前でスピン。(お〜っと危ない。危うく巻きこまれそうになってビックリしたなぁ・・もう)
これで10位。(トントン拍子で順位が上がり、ルンルン気分!)さらに上位を狙いながら周回が進む。がしかし・・・ルンルン気分もここまで・・・
6番手のマシンがペースが上がらず(後で判ったことですがアクシデントに巻きこまれマシンにダメージを抱えての苦しい走行だったそうです)私の集団8台がまさに全車テールツーノーズの数珠繋ぎ状態! 実際レースをやられてる方ならわかってくださいますが・・・こんなときの気分は最悪!ウッソー。もう早く行って後ろから追いつかれちゅうよ〜。ジョーダンはやめてーっとマジで叫びたくなる心境ですよね・・・後方から追い上げてきたマシンがジリジリ差をつめてきた。 あ〜あ・・・ピッタリはり付かれちちゃったじゃないの・・・もう。まいったな・・・
続く7周目の2コーナーで後ろのマシンはややイン側からアプローチ。(コース上は最初のアクシデントでイン側は砂利や砂が出ていてスリップしやすい状態だったのですよ・・・実は)
当然、砂などに足をすくわれ私のマシンのリヤにドカンとヒット!そのまま押し出される。
あ〜あ。せっかく良い調子で頑張っていたのに・・・おそらく滑ってつっこまれるかなっと予想して構えていたのでコースアウトは免れたが、12位に後退。
しかし、この程度のアクシデントは今までも何回もありますから、打たれ強い私は気を取りなおして戦線復帰。気落ちしている場合じゃないですよ。マジで・・・まだ戦いは続いているんだから!
その後も6位以降の争いは、8台で集団全員がたった一度のミスが大きな命取りという緊迫した状況の中、最終ラップまで熱いバトルを展開。
ついにファイナルラップ。私のマシンもリヤホイルやタイヤは傷つき少し挙動は悪かったけれど、なんとかここまで頑張って団子状態の真中に挟まれながら走行を続けてました。 そこで最終ラップのストレートで、スリップに捕え先ず1コーナーで勝負し、それがだめなら続く2コーナーで再度アタックようと狙っていた私は、最終コーナーでピッタリと前のマシンにノーズを入れ真後ろについた。
お互い共に一気に最終コーナーを駆け上がりストレート全開。前のマシンは抜かれじと懸命にブロックラインを走行。インを押さえてきた前のマシンに私は、ここで一気に作戦を変え、そのままのラインでアウトから1コーナーにブレーキを遅らせ全開で突入。お互い引くに引けぬ気合の勝負。 マシン半分私が前に出て前車をパッシング。キャホーやった〜!11位にポジションをあげ、そのままチェッカーとなる。



■コメント

結果から言うと11位というのは残念ですが、レース内容は自分としては納得いくものだったと思います。どのドライバー達でも最後の周は抜かれたくないとかラスト1周何とか勝負して抜きたいとか、皆、思うものです。
でも終わってみるとそうは思っても実際はなかなかそう思い通りに行く物ではありません。 今回はそれがうまく決まって、最終ラップに順位を上げる事が出来ました。また終始入賞できる位置でのバトルであり、私の集団メンバーは今年のシリーズで優勝したドライバーや表彰台常連の強豪ドライバー達で、 その中に混じって互角に戦える力があることを周りのチームやドライバーに十分自分をアピールすることができたと思います。
スタートから最終ラップまで全く気が抜けない厳しい状況の中、終始ノーミスで走りきる事ができたことは自分の自信にもなりました。
そして改めて フォーミュラ・トヨタレースの過激さや、レベルの僅差を感じました。次回は2週間後ということで、体調を整えて挑みたいと思います。   

PS.
スタート前にメインスタンド最前列から暖かいご声援を下さいました皆様に心からお礼申し上げます。
スティンググリット真横からご声援頂けたことが、皆さんの声援にこたえるためにも負けられない。と言う心強い気持ちになり、これが最終ラップに良い形で出たと思います。
ご声援ありがとうございました。