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平成24年度春期試験 午後問題 → 問3
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応用情報技術者試験
●平成24年度春期試験 午後問題 問3
「顧客情報管理システム及び販売情報管理システムの更改」
【解説】
通信費用の低下やWebサービスの機能向上といった利用環境の向上に伴い、インターネット経由でアプリケーションサービスを利用できる
SaaS が、発展しています。
本問では、SaaSを利用したシステム化について問われています。
【設問1 解答】
特定の販売店がセールをする場合、インターネット販売だけの顧客宛てには案内を発送できない。 |
【設問1 解説】
顧客情報の管理に関係する問題点を、[ヒアリング結果の整理] の中から探すと、
「(2) 販売に関する事項」中に、販売店がインターネット販売だけの顧客宛てには案内を発送できないという問題があります。
この問題点は、販売店の顧客情報は販売店ごとに、インターネット販売の顧客情報は本店の顧客情報システムに、
と分かれて管理されていることが原因です。
これらの顧客情報を一元管理することにより、この問題点は解決できます。
【設問2 解答】
【設問2 解説】
(3) は、K社独自の販売業務プロセスへの対応ですから、SaaSの個別対応が必要です。
(5) の個人情報管理規定も、K社が独自に定めたものですから、これも個別対応が必要です。
その他の項目は、SaaSの一般的な機能により実現できます。
【設問3 解答】
(1) | a | データ処理量 |
b | 6か月後まで |
(2) | c | エ |
【設問3 解説】
- (1) a: [ヒアリング結果の整理]の「(2) 販売に関する事項」に、
「短時間にデータ処理量が増減しても、…リソースに不足や余剰が生じないようにする必要がある」とあります。
SaaSは、処理量に応じた利用が可能です。
- (1) b: 同じく[ヒアリング結果の整理]の「(2) 販売に関する事項」に、
「プロモーションを効果的に実施できるように…6か月後までには開始できるように」 とあります。
- (2) 締結するよう求められているのは、「K社の要求水準と SaaS事業者の保証条件を明文化」 したものです。
アの NDA(Non-Disclosure Agreement)は、公開されていない情報を外部に漏らさないことを約束する、秘密保持契約です。
イの RFI(Request For Information)は、発注先候補の業者に対して情報提供を依頼する、情報提供依頼書です。
ウの RFP(Request For Proposal)は、発注先候補の業者に対してシステムの概要や要件を示し提案を依頼する、提案依頼書です。
エの SLA(Service Level Agreement)は、あるサービスについて、事業者が提供するサービスの具体的な内容、保証するサービス水準などを明示した、品質保証契約のことです。
したがって、エが正解です。
オの SOA(Service-Oriented Architecture)は、ビジネスプロセスを小さな単位で部品化し、それを組み合わせてシステムを構築する手法です。
【設問4 解答】
遠隔地のバックアップセンタを利用して、K社の業務を継続できること。 |
【設問4 解説】
[ヒアリング結果の整理] の 「(3) システムに関する事項」 に、今までK社では 「甚大な広域災害の発生を想定していなかった」 とあります。
災害などリスクが発生したときに重要業務が中断しない、
あるいはすぐに再開できるようにするための、
事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)の観点から、これは望ましくありません。
SaaS事業者のデータセンタが被災しても、K社の事業が継続できなければなりません。
そのためには、被害の及ばない遠隔地のバックアップセンタが利用できることが必要です。
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