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応用情報技術者試験

●平成24年度春期試験 午後問題 問1
 「ロジカルシンキングによる販売戦略立案」

【解説】
 ロジカルシンキングとは、「論理的な思考」という意味で、 情報を決められた枠組みにしたがって整理・分析するさまざまなスキルの集まりであり、 企業の経営環境を整理し適切な経営戦略を導くのに有効な手段です。 本問では、ロジカルシンキングの有力な手法であるピラミッドストラクチャを利用した、 小売業の販売戦略立案を題材としています。  

【設問1 解答】
(1) ウ  
(2)a エ  
b イ  
c ア  

【設問1 解説】
(1) ピラミッドストラクチャは事実や観察事項を基にして、 そこからボトムアップで上位概念を求めて行くことで構造化していきます。
アは、誤り。ピラミッドストラクチャは、経営戦略のような上位概念を基にするのではなく、 事実や観察を基にしています。
イは、誤り。ファイブフォース分析とは、業界の収益性を決める5つの競争要因 (買い手、供給企業、新規参入業者、代替品、敵対関係)から、業界の構造分析をおこなう手法です。 本問では、ファイブフォースではなく、「競合」、「顧客」、「自社」の 3C分析により分類しています。
ウは、正解。ピラミッドストラクチャーの構成要素は、MECE (Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive: もれなく、重複もなく)が基本です。
エは、誤り。ピラミッドストラクチャーは、ボトムアップで作成します。
(2) a: 図1の収集された意見を見ると、「低価格でありながら」「低価格化が」「価格を抑えた」と、 低価格化による競争激化について述べています。したがって、エが正解です。
(2) b: 同様に図2を見ると、「高品質な」「ファッション性の高い」「質の良い」というキーワードから、 イが正解であることが分かります。
(2) c: 「顧客のし好を詳細に把握している」のは、「時間を掛けて顧客と会話する」ことにより 「好きな色やブランドを聞き出している」ためですから、アが正解です。

【設問2 解答】
d 価格競争  
e ワンストップ  

【設問2 解説】
a: 他社やインターネットショップと同様の顧客をターゲットとすると、 M社も低価格としなければならず、価格競争が避けられません。
b: 消費者が多種多様な商品を1ヶ所でまとめて購入することを、 マーケティング用語で「ワンストップショッピング」といいます。

【設問3 解答】
 ・顧客のし好を十分に把握し、最適な商品を提案できる。
または
 ・高品質な商品をそろえ、顧客のし好に適した商品を提案できる。

【設問3 解説】
 問題文中に、「顧客のし好を十分に把握し、最適な商品を提案できる」ことが、 「顧客の間で…長所として好評を博している。」とあります。 あるいは、図3の最上位にある「高品質な商品をそろえ、顧客のし好に適した商品を提案できる」でもOKです。

【設問4 解答】
(1) 顧客別の購入履歴やし好を即座に参照できること  
(2) 顧客への提案に有益な情報を顧客管理システムに入力した件数  

【設問4 解説】
(1) 顧客管理システムには、顧客の属性情報に加えて、購入履歴とし好を入力しておきます。 これを活用して商品提案をするためには、顧客に対応中に即座に参照できなければなりません。
(2) 店員は、「提案に有益な顧客情報を他の店員に提供することに、あまり積極的ではない」 とあります。 この顧客情報を共有するためには、顧客管理システムへの入力を積極的に行うように動機付けて誘導しなければなりません。



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