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平成21年度秋期試験 午後問題 → 問3
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応用情報技術者試験
●平成21年度秋期試験 午後問題 問3
「原価計算システムの再構築」
【解説】
原価計算システムの再構築を題材に、原価計算の概念と間接費の計算について問う問題です。
企業において経営状態を的確に把握するためには、原価計算を正確に行う必要があります。
【設問1 解答】
【設問1 解説】
直接費とは、その発生が事業や製品等に直接結び付けられる費用をいい、
間接費とはコストの発生が事業や製品と直接結びつかない費用のことをいいます。
問題の費用のうち、EとFが材料費、CとGは労務費(人件費)、AとDは経費、となります。
そのうちのF、G、Aは直接費であり、E、C、Dが間接費です。
なお、@、B、H、Iは、製造原価には当たらないことに注意して下さい。
【設問2 解答】
(1) | d | ア |
(2) | 直接作業時間を基に間接費を配賦しているから |
【設問2 解説】
(1) 解答群中の各用語の定義は、次のようになります。
ア. 売上総利益 = 売上高−売上原価
イ. 営業利益 = 売上総利益−販売費及び一般管理費
ウ. 経常利益 = 営業利益+営業外収益−営業外費用
エ. 限界利益 = 売上高−変動費
オ. 税引前純利益 = 経常利益+特別利益−特別損失
表2中の空欄dの項目は、「売上高−製造原価計」であることが読み取れます。
「月初・月末における仕掛品と製品の在庫に変動はない」ので、売上原価=製造原価ですから、
正解はアの「売上総利益」です。
ちなみに、「売上総利益」は「粗利(あらり)」ともいいます。
(2) 問題文の [新原価システム] の内容から、間接費の配賦が原因であることが読み取れます。
製品Aと製品Bの製造単価が同じ原因は、直接作業時間の割合を基に間接費を配賦していることです。
【設問3 解答】
(1) | e | オ |
(2) | 消費した単位数のデータを自動的に取得する機能の追加 |
(3) | f | 6,400 |
【設問3 解説】
(1) 空欄e は、「調達」という活動をどのくらい頻繁に行ったかを測定するための単位です。
1回の調達で、発注書を1枚発行しますから、「オ. 発注書枚数」が適切です。
(2) 各システム担当者の手を煩わせるのは、問題文中にあるように消費した単位数のデータを求める作業です。
これを自動化する必要があります。
(3) 表3の項目ごとに、間接費を単位数に比例して按分していきます。
製品Bの間接費を求めると、次のようになります。
設計変更 4,000 × 1/(4+1) = 800 (千円、以下同)
調達 2,000 × 10/(10+10) = 1,000
製造 9,000 × 60/(90+60) = 3,600
製品検査 3,000 × 10/(20+10) = 1,000
したがって、合計 6,400(千円)となります。
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